腹の中の小鬼 |
お腹の中の小鬼が騒ぐ 出せ出せ 俺はまだ死んでない 黙れ この間死んだじゃないか 私の目の前で 燃えて灰になったじゃないか ひどい灰をまき散らして お陰で私は あれから 一ヶ月というもの 体中についた灰で 目はしょぼしょぼ 口はいがらっぽく 鼻くそは真っ黒だ 何度でも俺は生き返る おまえだってそれを望んでるんじゃないか なぁ 俺達 うまくやってたよ あの頃 本当に楽しかっただろう？ 黙れ！さぁ今度は剣で刺すぞ 痛いぞ ぶっすりいくぞ やめろよォ 俺達 あんなに愛し合ってたのに なんでそんなに急に手の平をひっくり返すんだよぅ 思い出してくれよ 幸せだったあの頃のこと 目に映る全てが美しくて 吸い込む空気は甘く 手に触れる現実は 金色に輝いていたじゃないか 黙れ 黙れ！ （ぶっすりと差し貫く） ・・・・・・・・ ねぇ・・・・・ おい 返事をしろよ こんなに簡単に死ぬおまえじゃないだろう？ そんな虚ろな目で 私を見ないでくれよ 私だって おまえが憎くてやってるんじゃないんだ でも おまえがいると 私は 生きていけないんだよ ・・・・・・・・・ でも おまえがいないと 私は ・・・・・・ 生きていけない （終わり） 毎日こんなことの繰り返しです。  次の詩へ 創作物トップへ サイトトップへ |
